細胞加工物と特定細胞加工物と再生医療等製品の違い

細胞加工物と特定細胞加工物と再生医療等製品の違い③

再生医療等製品の許可制度

前回は特定細胞加工物製造の業態として「届出」・「許可」・「認定」について一つ一つ確認しました。特定細胞加工物と再生医療等製品の違いシリーズ最終回の今回は、再生医療等製品の業態について確認していきます。

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細胞加工物と特定細胞加工物と再生医療等製品の違い

再生医療等製品は薬機法で規制されるものですので、これらを製造販売しようとする場合、他の医薬品等と同様に品目ごとに厚生労働大臣の承認を受けなければなりません。ただし、再生医療等製品として承認を受けることとこれら製品を製造・出荷・販売することはまったく別の問題です。すなわち、再生医療等製品の承認を受けた業者が必ずしも自社でその製品を製造・出荷・販売するとは限らず、これらの行為を他社に委託する場合もあるからです。これらを規制するため、薬機法では再生医療等製品の業許可制度として次を定めています。

  1. 再生医療等製品の製造販売業許可
  2. 再生医療等製品の製造業許可
  3. 再生医療等製品の販売業許可

これら許可は他の医薬品等の規制と同様に更新制となっており、有効期限は5年です。次の項目から一つ一つ確認しましょう。

再生医療等製品製造販売業

業として国内で再生医療等製品を市場に出荷しようとする場合、再生医療等製品製造販売業の許可を受ける必要があります。製造販売とは、その製造(他に委託して製造する場合を含み、他から委託を受けて製造する場合を除く。)をし、または輸入した再生医療等製品を販売または授与することを言います。平たく言えば、製造販売は製造することでも販売することでもなく、製造販売≒市場出荷です。再生医療等製品に限りませんが、薬機法においては製品を製造販売(≒市場出荷)した者がはの製造から市販後までにわたって責任を負うという考え方をします。したがって、再生医療等製品の製造販売業許可を受けていることが、その製品の承認を受けることができる要件の一つとなっています。

再生医療等製品製造業

業として、厚生労働省令で定める区分に従い、国内の製造所ごとに再生医療等製品製造業許可を受ける必要があります。厚生労働省令で定める区分として包装等(包装、表示または保管)が規定されているので、例えば製造済みの製品を袋に詰めるだけといった最終工程に限っていても、再生医療等製品製造業(包装等区分)許可を取得する必要があります。

製造業とは製造販売業と異なり、あくまで製造のみを行います。

ここで製造販売業と製造業の関係について簡単に述べておきます。たとえば、「製造販売業許可」と「製造業許可」の両方を取得している業者は、再生医療等製品を自ら製造し、これを市場に出荷できます。仮に「製造販売業許可」しか取得していなくても、自らが承認を取得している再生医療等製品の製造について(製造業許可を得ている)他者に製造委託し、これを市場に出荷することも可能です。しかしながら、「製造業許可」はあくまで製造に限った許可ですので、「製造業許可」のみでは他者の承認品目たる再生医療等製品を受託製造するしかできません。(委託先に納品するのみで自らの名で市場に出荷することができません。)

なお、再生医療等製品を外国の製造所で製造しようとする場合は、許可に代わって「認定」を受ける必要があります。ここでは割愛します。

再生医療等製品販売業

再生医療等製品を販売等(販売、授与、または販売・授与の目的で貯蔵・陳列)しようとする場合には、営業所ごとに「再生医療等製品販売業許可」を取得しなければなりません。再生医療等製品の店舗販売店や販売代理店などがこれに該当します。ただし、販売業許可は少しややこしい例外があり、以下のパターンにおいて販売業許可は不要となります。

再生医療等製品製造販売業者

  1. 自ら製造等または輸入した再生医療等製品を再生医療等製品製造販売業者、製造業者、販売業者に販売等する場合
  2. 厚生労働大臣の指定する製品(=再生医療等製品の全部)の場合、自ら製造等または輸入した再生医療等製品を医師・歯科医師・獣医師、または病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者に販売する場合

再生医療等製品製造業者

  1. 自ら製造した再生医療等製品を再生医療等製品製造販売業者、製造業者に販売等する場合
再生医療等製品販売業許可が不要なパターン

一部例外がありますが、非常に簡単に理解するならば業許可を取得している者同士の自社製品の販売のやり取りにおいては販売業許可が不要ということです。

おわりに

以上、再生医療等製品の業許可制度として「製造販売業」「製造業」「販売業」を確認しました。薬機法上、医薬品と同様の許可制度となっていますが、再生医療等製品はこれから増えていくジャンルの製品であり、なかなか法制度を理解しづらい面がありますね。

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川戸勇士 静岡県磐田市の行政書士

―記事を書いたのは私です―

行政書士あくろ事務所 代表
川戸 勇士

東大大学院博士課程修了/行政書士・薬剤師・博士(薬学)
薬・医療・国際化をキーワードとする許認可手続きを業務の柱として、すべての人が健康で豊かな暮らしを実現できる社会を目指しています。
レモンサワー・とり天・うなぎが大好物。


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