イギリス人との国際結婚~大前提となる条件~
※日本とイギリスのどちらで先に結婚するかで必要な手続きが異なります(下で説明します)
✓日本人の結婚可能年齢:男性18歳/女性18歳
✓イギリス人の結婚可能年齢:男性18歳/女性18歳
✓日本では女性は離婚から100日間結婚できません(再婚禁止期間、イギリスでは規定なし)
✓国際結婚の手続き完了と日本国内で一緒に暮らすことは別の話です。一緒に日本で暮らすためには在留資格(配偶者ビザ)が必要です。
日本とイギリス どちらから先に結婚手続きするべきか
先に日本でイギリス人パートナーと結婚手続きをする場合、日本の市町村役場で婚姻届を提出するだけでよく、日本側で成立した結婚をイギリス側に報告しなくても国際結婚が成立します。婚姻届受理後に市町村役場で発行される婚姻届受理証明書が婚姻証明書となり、配偶者ビザ等の申請に必要な書類となります。したがって、イギリス人パートナーがすでに在留資格をもって日本に住んでいる場合、日本で先に結婚手続きをすることが多いです。
一方、イギリスで最初に結婚する場合は、イギリスに渡航した上で宗教上の結婚式または民事婚のいずれかを選択して執り行います。婚姻登録後に婚姻証明書が発行されるので、それをもって日本側へ報告的婚姻届出を行います。
それぞれのケースについて、下記に必要となる手続きや流れを紹介します。

日本で先に結婚手続きする場合
大きな流れは以下の通りです。
- イギリス人パートナーの婚姻要件具備証明書の取得
場所:日本のイギリス大使館または領事館 - 日本での婚姻届提出
場所:日本の市区町村役場
ステップ① イギリス人パートナーの婚姻要件具備証明書の取得
イギリス人パートナーが在留資格を持っている場合、日本のイギリス大使館・領事館に申請することで婚姻要件具備証明書(婚姻要件宣誓書または婚姻要件確約書)を交付してもらえます。なお、申請前に事前予約が必要です。
準備するもの
- ・イギリス人パートナーのパスポート(原本+コピー)
- ・イギリス人パートナーの居住地を証明する公的書類(在留カードや運転免許証等)
- ・イギリス人パートナーの出生証明書
ステップ② 日本での婚姻届提出
婚姻要件具備証明書を取得した後、日本の市区町村役場にて婚姻届を提出します。
準備するもの
- ・婚姻届(本人と証人2名の署名が必要。日本人同士の結婚と同様です。)
- ・日本人の戸籍謄本(本籍地以外の市町村役場に届出する場合)
- ・日本人の身分証明書と印鑑
- ・婚姻要件具備証明書(ステップ①で取得。日本語訳が必要です。)
- ・イギリス人パートナーのパスポート(原本+コピー1枚)
- ・イギリス人パートナーの出生証明書(原本+コピー1枚。日本語訳が必要です。)
イギリスでは,外国の法律に従って正当な婚姻手続きはイギリス国内でも法的に有効とみなされますので、イギリス側に報告的婚姻届出を行う制度はありません。したがって、以上で日本とイギリスの両国における国際結婚手続きが完了します。

イギリスで先に結婚手続きする場合
通常の観光ビザ等でイギリスに入国して結婚手続きすることは複雑なため、避けるべきです。イギリス渡航前に必ず結婚訪問ビザ(滞在期間6ヵ月)を取得してください。また、結婚後にそのままイギリスで生活する予定の場合は家族ビザを申請することも可能ですので、事前にイギリスの日本大使館等にお問い合わせください。
大きな流れは以下の通りです。
- 日本人の婚姻要件具備証明書の取得
場所:イギリスの日本大使館または領事館 - 結婚式と婚姻証明書(マリッジサーティフィケート)の取得
場所:イギリス - 日本への報告的婚姻届出
場所:日本の市区町村役場またはアメリカの日本大使館
ステップ① 日本人の婚姻要件具備証明書の取得
イギリスの日本大使館や領事館に当事者二人がそろって直接出向き、申請をします。
準備するもの
- ・日本人の戸籍謄本
- ・日本人のパスポート
- ・イギリス人パートナーの出生証明書
ステップ② 結婚式と婚姻証明書(マリッジサーティフィケート)の取得
イギリスではの結婚について厳格な管理がなされていません。その代わりに当事者の結婚を公開挙式として行い、世間に異議がないか確認してもらう手続きが義務付けられています。具体的には、挙式(儀式)の29日前までに指定された婚姻登録所に婚姻の通知(予告告知)を行って異議がないかを世間に問うた上で、宗教上の結婚式あるいは民事婚のどちらかを実施します。イギリスでは必ず結婚式を挙行しなければなりません。結婚の登録が完了すると、婚姻登録所から婚姻証明書(マリッジサーティフィケート)が発行されます。
宗教上の結婚式(Religious Ceremonies)
宗教上の結婚式では英国教会をはじめとする登録済の教会で行います。宗教大臣などの権威のある人物が出席して結婚の登録を行います。宗教によっては役所での手続きも必要となります。
民事婚(Civil Ceremonies)
民事婚は婚姻登録所や自治体に承認された場所で行います。役所職員の結婚登記官が民事婚を実施します。
予告告知で準備するもの
- ・日本人のパスポート
- ・日本人のビザ
- ・その他(各人の状況によって様々です。)
ステップ③ 日本への報告的婚姻届出
日本の市区町村役場またはイギリスの日本大使館にて報告的婚姻届を提出します。日本に帰国する場合は、日本の市区町村役場で婚姻届を提出するほうが手続きは早いです。
準備するもの
- ・婚姻届(本人と証人2名の署名が必要。日本人同士の結婚と同様です。)
- ・日本人の戸籍謄本(本籍地以外の市町村役場に届出する場合)
- ・日本人の身分証明書と印鑑
- ・婚姻証明書(日本語訳が必要)
- ・イギリス人配偶者の出生証明書(日本語訳が必要) または
- ・イギリス人配偶者のパスポート(原本+コピー1枚)
以上で日本とイギリスの両国における国際結婚手続きが完了します。
まとめ
以上、イギリス人との国際結婚について手順を大まかに解説しました。国際結婚の手続き完了後、引き続き日本で一緒に暮らすためには入国管理局への在留資格許可申請(配偶者ビザ取得)が必要です。ご不明な点がございましたらお気軽に行政書士あくろ事務所お問い合わせください。静岡県、愛知県を中心に全国47都道府県のお手続きに対応可能です。

―記事を書いたのは私です―
行政書士あくろ事務所 代表
川戸 勇士
東大大学院博士課程修了/行政書士・薬剤師・博士(薬学)
薬・医療・国際化をキーワードとする許認可手続きを業務の柱として、すべての人が健康で豊かな暮らしを実現できる社会を目指しています。
レモンサワー・とり天・うなぎが大好物。
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